米Hewlett-Packard(HP)は米国時間11月16日,2004会計年度第4四半期(2004年8月~10月期)と2004会計年度通期の決算を発表した。第4四半期の売上高は214億ドルで,前年同期の199億ドルから8%増となった。

 会計原則(GAAP)ベースの営業利益は13億ドル。同条件の1株当たり利益は37セントで,前年同期の28セントから32%の増益となった。また,一時的な費用を除いた場合の営業利益は15億ドル。同条件の1株当たり利益は41セントで,前年同期の36セントと比べ14%増加した。

 事業別でみた場合,企業向けストレージおよびサーバー事業の売上高は前年同期比7%増の41億ドル。サービス事業の売上高は同13%増の37億ドル。「マネージド・サービスが安定した成長をみせ,過去最高の売上高を達成できた」(同社)。ソフトウエア事業の売上高は前年同期比25%増の2億7700万ドル。同事業も過去最高を記録した。個人向けシステム事業の売上高は同9%増の65億ドル。画像処理およびプリンティング事業の売上高は同5%増の65億ドル。金融サービス事業は同8%増の4億9700万ドルとなった。

 HP社会長兼CEOのCarly Fiorina氏は,「当期の売上高は前年同期比8%増という安定した成長で,すべての事業と地域で過去最高の売上高を達成した。また支出管理が奏功して,一時的な費用を除いた1株当たり利益が前年同期比14%増,GAAPベースの1株当たり利益が同32%も成長した」と述べる。

■2004会計年度第4四半期の業績(前年同期との比較)

                         2004会計年度   2003会計年度    前年同期比
                            第4四半期      第4四半期

売上高                     214億ドル        199億ドル       8%
一時的な費用を除いた        7.0%            7.2%
営業利益率
GAAPベースの                6.0%            5.4%
営業利益率
一時的な費用を除いた        41セント         36セント      14%
1株当たり利益
GAAPベースの                37セント         28セント      32%
1株当たり利益

 出典:HP社

 2004会計年度通期の売上高は、前年度比9%増の799億ドル。前年度の売上高は731億ドルだった。「利益として過去最高の50億ドルを計上し、各事業においてバランスよい業績を達成できた」(会長兼CEOのCarly Fiorina氏)

■2004会計年度通期の業績(前年度との比較)

                          2004会計年度   2003会計年度    前年度比

売上高                      799億ドル      731億ドル        9%
一時的な費用を除いた        6.3%             6.2%
営業利益率
GAAPベースの                5.3%             4.0%
営業利益率
一時的な費用を除いた       1ドル33セント    1ドル16セント   15%
1株当たり利益
GAAPベースの               1ドル15セント      83セント      39%
1株当たり利益

 出典:HP社

 HP社はまた2005会計年度前半6カ月の見通しについて,売上高は418億ドルから423億ドルの範囲,一時的な費用を除いた1株当たり利益は72~74セントと予測した。「2005会計年度も目標に向けて着実に事業を展開し,収益性の高い成長を遂げるために,当社独自の製品ライナップを拡充する」(Carly Fiorina氏)

◎関連記事
米HPの2004年5~7月期決算,企業向けストレージ/サーバー事業が不振
米HPの2004年2~4月期決算,12%増収で「四半期別売上高が初めて200億ドルを突破」
米HPの11月~1月期決算は増収増益,個人向けシステムの営業利益が「合併以来最高」
米HPがブレード・サーバー市場で首位を奪回,出荷台数で1万台のマイルストーンを達成
米Dellの2004年8~10月期決算は18%増収,「EMEAとアジアがけん引」 
米IBMの2004年Q3決算報告,年金訴訟の和解が影響して純利益は1%増の横ばい 
米Sunの2004年7~9月期決算,前年同期比3.6%増収だが和解金支払いなどで赤字に
2004年の世界サーバー市場は前年比5%増,2008年まで年平均3.8%で成長

[発表資料へ]