インターネット広告の標準策定団体であるInteractive Advertising Bureau(IAB)と米PricewaterhouseCoopers(PwC)が,オンライン広告市場に関する調査結果を米国時間11月15日に発表した。2004年第3四半期の売上高は約24億3000万ドルで,前年同期の17億9000万ドルと比べ35.3%,前期の23億7000万ドルと比べ2.4%増加した。8期連続で成長をみせているという。

 IAB会長兼CEOのGreg Stuart氏は,「通常,1年のうちで第2および第4四半期の売上高が最も大きいが,当期は第2四半期の売上高を上回った。これは,販売業者がオンライン広告の効果を確信している証拠だ」と述べる。「ホリデー・シーズンは,業界にとって素晴らしい季節になる」(同氏)

 「前期比1ケタ増は,オンライン広告業界が初期段階の特徴である急成長期を抜け出したことを示している。業界は成熟に向かい,安定しつつあり,大手伝統的販売業者のさらなる投資を呼び寄せるだろう」(PwC社ニュー・メディア・グループ担当パートナ兼議長のTom Hyland氏)

 PwC社アドバイザリ・サービス担当ディレクタのPete Petrusky氏によると,2004年1~9月の総売上高は70億ドルをわずかに上回る。ちなみに,2003年通期の総売上高は73億ドルだった。「2004年通期の売上高は,場合によっては,過去最高額である2000年の80億ドルを上回る可能性がある」(同氏)

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