米Microsoftは,インドのソフトウエア・ベンダーであるInfosys Technologiesとともに企業向けの新しいIT転換イニシアティブを現地時間11月15日に発表した。この構想は,企業のビジネス・パフォーマンスの向上と競争力の強化を支援するもの。

 両社は,初期投資として共同で800万ドルを出資している。この資金は,クライアントが,TCOを下げながら急激な変化に対応できる柔軟なIT環境を実現するためのソリューションとサービスの提供に当てられる。

 両社が提供するソリューションは,Infosys社のコンサルティング,調査,知的資産などをMicrosoft社の「.NET」ソフトウエアと組み合わせる。的を絞ったITアウトソーシングを可能にするInfosys社の「Modular Global Sourcing」モデルを採用することにより,顧客はMicrosoftベースのソリューションを迅速かつ戦略的に効率よく導入できるようになるという。

 IT転換向けコンサルティング・サービスには,ITプランニング,ITポートフォリオ管理,ビジネス・プロセス設計,システム統合,実装などが含まれる。技術インフラ・ソリューションには,導入促進,インフラ管理,運営効率サービス,ID管理ソリューションなどが含まれる。

 「両社のソリューションは,顧客のIT環境を転換させる。顧客のビジネスの品質,生産性を向上させるとともに,最終的には事業に戦略的な柔軟性をもたらすものである」(Infosys Technologies社CEO兼社長のNandan Nilekani氏)

 同日,Microsoft社は,2005年にインドの新しい事業所において数百人の従業員を採用することを明らかにした。同社のインド支社は,国外最大規模の規模となっており,現在およそ800人の従業員が製品開発とサポート・サービスに従事している。

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