米Red Hatが,中国の北京で現地法人「Red Hat Software(Beijing)」を設立すると,現地時間11月11日に発表した。Red Hat Beijing社は,現地で学生に対するLinux/オープンソース教育活動を展開する。さらに,米Hewlett-Packard(HP),米IBM,米Intel,米Oracleなどのパートナとともに,高価値/低コスト・ソリューションを提供していくという。現地法人の規模,開設時期などについては明らかにしていない。

 「オープンソース・ソフトウエア,なかでもLinuxは,成長著しい中国のソフトウエア業界の発展と,世界的競争力を持つ中国企業向けの情報インフラ構築において,必要不可欠な役割りを果たす」(Red Hat社社長兼CEOのMatthew Szulik氏)

 まずRed Hat Beijing社は,Linux/オープンソース教育講座「Red Hat Academy」を無料で学生に提供する。講座開講には,清華大学と南京大学が協力する。また,米BEA Systems,米Dell,HP社,IBM社,Intel社,Oracle社や中国国内のパートナ企業とともに,中国市場向け製品/サービスの提供も行う。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,中国政府はオープンソース・ソフトウエアに対する立場を明確に示しており,Linuxベース・システム向け投資計画を2003年末に発表した。2004年4月には,日本/韓国との共同オープンソース・プロジェクトに着手している。

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