米In-Stat/MDRは,Bluetooth技術に関する調査結果を米国時間11月9日に発表した。
同社によれば,Bluetooth対応のステレオ・ヘッドフォン/ヘッドセットの需要が高まる可能性があるという。
これまで需要が高かったのは,携帯電話機向けのモノラル・ヘッドセットだった。これは,おもにハンドフリー規制とコードレスのヘッドセットの安全性と便利性によるものだった。調査により,電話の通話だけでなく音楽を聴くためのステレオ・ヘッドフォンが市場に広まろうとしていることが明らかになった。
「しかし,この成長の可能性は,低価格で提供するという課題に左右されることとなる。消費者は,Bluetooth対応コードレス・ヘッドフォンの真価は,マルチタスクに対応する世界標準を利用することにあり,同技術に対応するラップトップやその他のソースから電話をかけたりMP3音楽が聴けることに気付くべきである」(同社Converging Markets and Technologies GroupディレクタのJoyce Putscher氏)
その他の主な調査結果は次の通り。
・欧州では,Bluetooth対応ヘッドセットは需要に追いついていないが,米国市場ではBluetooth対応携帯電話,Bluetooth対応ヘッドフォンの利点を通信事業者が強調するプロモーションが行なわれていないため低調な出だしとなっている
・2004年におけるヘッドセットの出荷台数は,予測を上回る欧州の需要にけん引されて上昇した。In-Stat/MDR社は,2005~2008年に米国においてBluetooth対応携帯電話機が増加すると予想している。2004~200年の世界におけるBluetooth対応モノラル・ハンドセットの出荷台数は大きく増加するとみている
・同年の製品はBluetooth 1.2に準拠したものであり,おもにヘッドセット,PDAに対応しており,どう基準に対応する携帯電話機の数は少ない
・Bluetoothチップ市場は,2003年から2004年にかけて2倍強に成長した。20002年から2003年にはほぼ2倍の成長を記録していた
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