米Dellと米HP，クラスタ向け新型サーバーやソリューションをそれぞれ発表

早坂利之

2004.11.09

　米Dellが，クラスタ・スーパーコンピュータ・システム構築用の1Uサーバー「PowerEdge SC1425 server」を米国時間11月8日に発表した。「（クラスタ向けの）PowerEdge SC1425は，汎用サーバーと違ってクラスタ内でホット・スワップできるようゼロから設計した」（Dell社）

　同サーバーは，Hyper-Threading（HT）TechnologyおよびIntel Extended Memory 64 Technology（EM64T）対応のXeonプロセサを搭載する。システム・バス（FSB）クロック周波数は800MHz。最大12GバイトのDDR-2メモリーを内蔵でき，GビットEthernetネットワーク・カードを2枚備える。

　PowerEdge SC1425の価格は1099ドルから。OSは，Microsoft Windows Server 2003 Standard，同Web Edition，Red Hat Enterprise Linux 3.0（32ビット版または64ビット版）が選べる。同サーバーの8ノード・クラスタ構成時の価格は3万3500ドルから。11月15日に受注を開始する。

　また米Hewlett-Packard（HP）は同日，ハードウエア／ソフトウエア／サービスを包括的な単一パッケージとして提供する高性能コンピューティング向けソリューション「HP Unified Cluster Portfolio」を発表した。同ソリューション用として，1.6GHz版Intel Itanium 2を2個搭載する新型サーバー「HP Integrity rx1620」「同rx2620」を用意する。16ノード構成HP Cluster Platformの米国における予想小売価格は6万2000ドル。

　Unified Cluster Portfolioについて，HP社は「複数種類のOS（HP-UX，Microsoft Windows，Linux）と，複数種類のプロセサ（Intel Xeon／Itanium，AMD Opteron）で共通して利用可能な業界初のソリューション」と説明する。3系統のサーバーをベースに，最大512ノード（プロセサ数は1000個以上）のクラスタ構成が可能。同ソリューションには，クラスタ管理を集約する「XC System Software V2 for Linux」や，ストレージ管理ツール「HP StorageWorks Scalable File Share（HP SFS）」なども含む。

　ベースとするサーバーの系統に応じ，同ソリューションとして以下のパッケージを提供する。

・HP Cluster Platform 3000：
　EM64T対応Xeon搭載サーバー「HP ProLiant DL360」「同DL380」。既に利用可能

・HP Cluster Platform 4000：
　Opteron搭載サーバー「HP ProLiant DL145」「同DL585」。既に利用可能

・HP Cluster Platform 6000：
　Itanium 2搭載サーバーHP Integrity rx1620，同rx2620。2005年1月に利用可能とする

　さらにHP社は，「HP Integrity rx4640」を強化し，従来よりも上位のItanium 2プロセサを4個搭載するモデルの提供も開始する。