米Motorolaは,未公開企業である米CRISNETを買収することで最終的な合意に達した。同社が米国時間11月4日に発表した。CRISNET社は,刑事司法機関や公安機関向けに記録管理と関連システムの開発を手がけている。Motorola社は,CRISNET社の買収により,公衆安全ソフト分野における同社の主導的立場の強化を狙う。

 買収は,CRISNET社株主の承認とその他の手続きを経て2004年内に完了する予定。買収に関連する金銭的な条件は明らかにされていない。

 CRISNET社は,ユタ州ソルトレイク・シティに拠点を置き,1984年から法執行,司法,公安機関向けにソフトウエアの開発を行なっている。安全なネットワーク接続を使ってブラウザからアクセスできるWebベースの記録管理システム「NetRMS」や現場から携帯端末を使って事件ファイルにアクセスできる「CRISNET Cruiser」などの製品で知られる。また,ネットワークとコンピュータ・システムを介して複雑な情報の収集,閲覧,印刷,管理を行なうためのアプリケーション「ActivePaper」では特許を保有している。

 また,同社の製品は,部署のワークフローの自動化からコミュニティにおける犯罪パターンの分析など,幅広いタスクに使われている。同社は,犯罪分析,調査援助といったサービスも提供している。

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