米Hewlett-Packard(HP)と米Brocade Communications Systemsは,企業によるブレード環境の構築と運用のコスト削減を目的として,両社技術を統合した製品を提供する。両社が米国時間11月4日に発表した。

 提携の一部として,HP社のBladeSystemアーキテクチャにBrocade社のSANスイッチング機能が組み込まれる。そのため,BladeSystem環境においてSANへの柔軟な接続が可能になるだけでなく,ファブリック・スイッチ・インフラのコンポーネントとケーブルが必要なくなるため,ファブリック・インフラのコストが50%以上削減できるという。

 また,両社の提携により,HP ProLiantブレード・サーバーがBrocade社のファブリック・スイッチ技術と100%互換性を持つようになる。

 米Gartner Researchの副社長兼リサーチ・ディレクタのJohn Enck氏は,「世界のブレード・サーバー市場は急速に成長しているが,ユーザーはスイッチの互換性をもっとも懸念している。ブレード・システム・ベンダーと提携してブレード・ソリューション向けにスイッチ・モジュールの開発と統合を行なうSANインフラ・ベンダーは,効率的なデータ・ストレージ,データ・センターにおける複雑さの軽減,ブレード/SAN接続性の向上を求めるユーザーのニーズに明確に対応している」とコメントしている。

 Brocade社の4GBのFibre Channel Switch Moduleを組み込んだHP BladeSystemは,2005年第2四半期にリリースされる予定。HP社によれば,同システムの価格は,既存の2Gバイトの外付けファブリック・スイッチ製品を利用する場合と同レベルになるという。

 HP BladeSystemに関する詳細は,HP社のWWWページに記載されている。

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