米DIRECTV Groupが米国時間11月2日に,2004年第3四半期の決算を発表した。売上高は前年同期比20%増の28億6000万ドル。純損失は10億1000万ドルで,前年同期の2300万ドルから大幅な赤字拡大となった。

 当期の営業損失は15億5000万ドル。前年同期の営業利益は800ドルだった。

 なお,当期の純損失には,「SPACEWAY」衛星プロジェクトの資産の減損に関する9億300万ドルが含まれる。DIRECTV Group社はHD(高品位)向けテレビ番組の拡充を図り,今後3年で新たに4つの衛星サービスを開始する。最初の2つの計画である「SPACEWAY 1」「SPACEWAY 2」のテストが減損を招いたとしている。

 米国事業DIRECTV U.S.の売上高は前年同期比30%増の25億1000万ドル。契約者1人当たりの平均月額利用料は同4%増の66ドル46セントとなった。当期の総体的新規視聴契約者数は同33%増の107万7000人で,純増契約者数は同49%増の48万4000人だった。解約率は1.67%。

 DIRECTV Group社社長兼CEOのChase Carey氏によると,「当期の新規契約者数は過去最高を記録した。また,純増契約者数が40万人を超えるのは今回が4期目」という。

 中南米事業DIRECTV Latin Americaの売上高は,前年同期比5%増の1億6300万ドル。純増契約者数は1万5000人。

 Carey氏は,「当期の業績に満足しているが,解約率や営業利益率などに関してまだ改善の余地があることを認識している」と述べた。

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