米National Semiconductorは,2005会計年度第2四半期(2004年9~11月期)の業績が事前予測を下回る見通しであることを,米国時間11月1日に明らかにした。当期の売上高は4億4500万~4億5000万ドルの範囲(前期比約18~19%減少)となる見込み。

 粗利率は,事前予測の約51%から,49~50%の範囲に縮小するとみる。

 同社は2004年9月9日に,当期の売上高を前期比8~10%減と予測していた。なお,同社はその際に,販売事業者や一部顧客による在庫および発注済み未納分の調整が9~11月期も継続すると思われること,さらに,売上高見通しが「好調な季節的活況を期待し,リピート注文が前期と比べ増加すると前提したもの」であることを指摘していた。

 同社によると,現時点で当期のリピート注文は改善していない上,特に欧州とアジアの販売事業者がより積極的に在庫削減に取り組んでいるという。

 National Semiconductor社会長および社長兼CEOのBrian L. Halla氏は,「在庫調整と予想を下回る季節的傾向が当面の課題だ。短期的対策としては,生産量と支出計画を即座に調整する。長期的には,利幅の大きいアナログ製品に注力するというこれまでの戦略をとる」と述べた。

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