米Intelが,動作周波数3.46GHzのデスクトップ・パソコン向けプロセサ「Pentium 4 processor Extreme Edition」と,同プロセサと組み合わせて使用することでシステム・バス(FSB)クロック周波数1066MHzを実現するチップセット「Intel 925XE Express」を,米国時間11月1日に発表した。

 3.46GHz版Pentium 4 Extreme Editionは,「ハイエンド・ユーザーやゲーム・マニア向けのプロセサ」(Intel社)。2Mバイトのレベル3キャッシュを内蔵し,Hyper-Threading(HT)Technologyに対応している。

 HT Technologyは,プロセサの命令をスレッド・レベルで並列処理することで,1つのプロセサを論理的に2つのプロセサとして扱う技術。同技術に対応していないとアイドル状態になってしまうリソースを活用し,2つのタスクを同時に実行できるので,従来と同じ時間でより多くの処理が行えるようになる。「(HT Technologyによる)性能向上の度合いはさまざまだが,HT Technology対応プロセサ,チップセット,BIOS,OS,アプリケーションを使っているシステムだと,最大25%の高速化が期待できる」(同社)

 925XE Expressは,同プロセサ用のチップセット。FSBのクロック周波数を1066MHzに高速化したことで,プロセサとシステム・メモリー間のスループットが最大33%向上すると。「1066MHz動作のFSBにより,ゲームやビデオ編集時のフレーム・レートを上げられる。その結果,動きがよりスムーズでリアルな3次元ゲームや,ちらつきの無いビデオが楽しめる」(同社)

 さらに同チップセットは,次世代オーディオ技術「Intel High Definition(HD)Audio」,DDR2メモリー,PCI Expressバスに対応しているほか,既存の「Intel 915 Express」チップセットよりもタイミングのよいメモリー・アクセスが可能になったという。

 3.46GHz版Pentium 4 Extreme Editionの1000個ロット時の単価は999ドル。925XE Expressの価格については明らかにしていない。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,米Dellが同プロセサ搭載パソコン「Dimension XPS」の注文受付を同日より開始する予定という。

 またIntel社は同日,ATXおよびマイクロATX規格対応のデスクトップ・パソコン向けマザーボード「D925XECV2」「D925XEBC2」の提供を開始することも発表した。

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