米IBMは米国時間10月25日に,ストレージ管理ソフトウエア「TotalStorage Open Software」ファミリ製品の新版を発表した。2004年第4四半期にリリースする予定。「ストレージのビジュアライゼーションおよびオートメーション技術により,企業におけるアプリケーションの可用性向上やシステム・リソースの最適化を支援する」(IBM社)としている。

 ディスク・レベルのストレージ仮想化ソフトウエア「TotalStorage SAN Volume Controller v1.2.1」は,米EMCの「Symmetrix DMX Series(「Symmetrix DMX800」「同1000」「同2000」「同3000」),米Hewlett-Packardの「Enterprise Virtual Arrays」,IBM社の「TotalStorage DS8000」「同DS6000」をはじめ,日立製作所の米国法人Hitachi Data Systems(HDS)のストレージ・システムなどをサポートする。

 従来の2倍となる8ノードのクラスタに対応し,従来の4倍となる最大4096台の仮想ディスクを管理可能。複製機能を向上し,米CNTの「UltraNet Replication Appliance」を通じたグローバル・ミラーリングが行える。

 ファイル・レベルのストレージ仮想化ソフトウエア「TotalStorage SAN File System v2.2」は,新たな情報ライフサイクル管理機能を備え,ストレージのさまざまな層にわたるポリシー・ベースのファイル移動および削除が可能。セキュリティも強化し,Windows,Linux,UNIXが混在する環境でフレキシブルなファイル共有が実行できる。IPネットワークに対応する。

 その他の製品と主な内容は以下の通り。

・ストレージ・インフラ管理ソフトウエア「TotalStorage Productivity Center 2.1」:他のTotalStorage Open Software製品との連携を高めた。「Tivoli Storage Manager」と組みあわせることにより,ユーザーは簡単にポリシーを設定し,条件に則したバックアップやアーカイブを自動で行える

・バックアップおよび復旧ツール「Tivoli Storage Manager 5.3」:使い勝手,パフォーマンス,アプリケーション・サポートを拡充した。新たなGUI,インストールおよび設定ツールを備える

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