ドイツのSAPが,2004年第3四半期の決算速報を現地時間10月21日に発表した。売上高は18億ユーロ(約22億6900万ドル)で,前年同期の17億ユーロに比べ8%増えた。継続事業ベースの場合,前年同期比11%増となる。ソフトウエア収入は4億9100万ユーロ(約6億1900万ドル)で,前年同期の4億3300万ユーロに比べ13%増。継続事業ベースだと前年同期に比べ17%増えた。

 純利益は2億9100万ユーロ(約3億6700万ドル)で,1株当たり利益は0.94ユーロ(約1.18ドル)。前年同期の純利益2億5200万ユーロ(約3億1800万ドル),1株当たり利益0.81ユーロ(約1.02ドル)に比べ15%増加した。プロフォルマ・ベースの純利益は,3億200万ユーロ(約3億8100万ドル)で,同1株当たり利益0.97ユーロ(約1.22ドル)。前年同期の同純利益2億6000万ユーロ(約3億2800万ドル),同1株当たり利益0.84ユーロ(約1.06ドル)に比べ16%増。

 営業利益は4億6100万ユーロで,前年同期の4億1300万ユーロに比べ12%増。プロフォルマ・ベースの営業利益は4億7500万ユーロ。前年同期の4億2300万ユーロに対し12%増。当期の営業利益率は26%。前年同期から1ポイント増。プロフォルマ・ベースの営業利益率は27%で,前年同期に対し1ポイント増。

 ソフトウエア収入を地域別にみると,欧州/中東/アフリカ地域の売上高は2億4900万ユーロ。前年同期の2億100万ユーロに比べ24%増。米国の売上高は1億4900万ユーロ。前年同期の1億4000万ユーロに比べ15%増。

 「当社は決算の一連の項目で優れた結果を出すとともに,ピア・グループ(米Microsoftのビジネス・ソリューション部門,米Oracleのビジネス・アプリケーション部門,米PeopleSoft,米Siebel Systems)のなかで市場シェアを引き続き拡大した。世界の3地域でそれぞれ前年同期に対し増収を達成し,当初の見込みよりもバランスの取れた業績となった」(SAP社CEOのHenning Kagermann氏)

 同社は今後の業績見通しについても明らかにした。主な内容は以下の通り(為替レートは1ユーロ:1.22ドルで換算)。

・ソフトウエア収入は,2004年第4四半期が前年同期比7~8%増,2004年通期が前年比約10%増

・2004年通期のプロフォルマ・ベースの営業利益率は,前年比約1ポイント増

・2004年通期のプロフォルマ・ベースの1株当たり利益は,4.20~4.30ユーロ(約5.12~5.25ドル)

◎関連記事
独SAPが2004年Q2決算を発表,ソフト収入が前年同期比15%増
米Microsoftの2004年7~9月期決算は12%増収,「企業向けが好調」
米Siebelが2003年Q3決算と米2社の買収を発表,「売上高は事前予測の範囲内」
米Oracleの2004年3~5月期決算は9%増収で15%増益,「営業利益は過去最高」
米Oracle,米PeopleSoftの株式公開買付期限を10月22日に延期,買付額は1株当たり21ドル
米PeopleSoft,CEOのConway氏解任で設立者が返り咲き
米PeopleSoftと米IBMが「最大かつ最重要の提携」,企業向けアプリケーションとミドルウエアを統合
米PeopleSoftの2004年Q1決算,売上高は40%増だがGAAP純利益は37%減

[発表資料へ]