米Microsoftは米国時間10月21日に,2005会計年度第1四半期(2004年7~9月期)の決算を発表した。売上高は91億9000万ドルで,前年同期と比べ12%増加した。純利益は29億ドル。株式報酬経費を含めた希薄化後1株当たり利益は27セントで,「事前予測を2セント上回った」(同社)。営業利益は40億5000万ドルだった。

 ちなみに前年同期の業績は,売上高が82億2000万ドル,純利益が26億1000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は24セント),営業利益が31億5000万ドルだった。

 Microsoft社CFOのJohn Connors氏は,「好調な第1四半期となった。(通期は)企業向けと消費者向けの両事業で引き続き成長する1年になると期待する」と述べた。「当期は,企業向けサーバーおよびデスクトップ事業が好調で,2ケタの成長率を示した」(同氏)

 中核となるプラットフォーム製品への需要が高い上,パソコンおよびサーバーの出荷台数が伸びたことから,クライアント部門,情報ワーカー部門,サーバーおよびツール部門で大幅な成長をみせたという。特にサーバーおよびツール部門は,「Windows Server」「SQL Server」「Exchange Server」がけん引役となり,売上高が前年同期比19%増加した。

 MSN部門は,広告事業が好調だったため,前年同期比10%成長した。家庭およびエンターテインメント部門は同9%増加した。ゲーム機「Xbox」と対応ゲームの販売が伸びており,営業損失は47%以上縮小した。

 米メディア(CNET News.com)が報じた部門別の売上高は,クライアント部門が29億9000万ドル(前年同期比7%増),サーバーおよびツール部門が22億ドル(同19%増),情報ワーカー部門が25億6000万ドル(同14%増),MSN部門が5億4000万ドル(同10%増),Microsoft Business Solutions部門が1億6000万ドル(同9%増),モバイルおよび組み込みデバイス部門が6900万ドル(同30%増),家庭およびエンターテインメント部門が6億3200万ドル(同9%増)。

 また同社は,今後の業績予測についても明らかにした。主な見通しは以下の通り。

・2005会計年度第2四半期(2004年10~12月期):売上高は103億~105億ドルの範囲,株式報酬経費を含めた希薄化後1株当たり利益は28セント,営業利益は42億~43億ドル

・2005会計年度通期(2004年7~2005年6月):売上高は389億~392億ドル,株式報酬経費を含めた希薄化後1株当たり利益は1.07~1.09ドル,営業利益は164億~167億ドルの範囲

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