米Hewlett-Packard(HP)は,商業銀行であり財務サービスを手がけるドイツのWestLBと,5億ドル規模のアウトソーシング契約を締結した。HP社が米国時間10月20日に明らかにしたもの。HP社は2005年1月より5年間,世界規模のITインフラ管理とアプリケーション開発に関して,WestLB社を支援する。

 HP社は,アプリケーション・サービスやインフラ・サービスを提供するほか,世界規模でメール・システムやテレフォニといったデスクトップ環境を管理する。ネットワークの運用と管理,Webサイトおよびイントラネットの構築と管理,顧客サポート,プロジェクト・サービスなども請け負う。また,契約に基づき,ドイツのデュッセルドルフ,英国のロンドン,ニューヨーク,東京などに駐在するWestLB社の従業員約450人がHP社に移管される。

 HP社Managed Services部門担当副社長のUli Holdenried氏は,「当社のITアウトソーシングに関するノウハウを提供して,WestLB社が市場の変化に素早く対応し,コスト削減を図れるように支援する」と述べた。一方の,WestLB社管理取締役のKlaus-Michael Geiger氏は,「IT機能をアウトソーシングすることで,コア業務に注力できる。委託先をHP社にしたのは,柔軟性とコスト効率の高いソリューションを提案してくれたから」と説明した。

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