米SanDiskは,仏伊合弁のSTMicroelectronicsおよびその子会社を特許侵害でカリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に提訴した。SanDisk社が米国時間10月18日に明らかにしたもの。

 SanDisk社が問題としている特許は,米国特許番号「5,172,338」,タイトルは「Multi-state EEprom read and write circuits and techniques」で,1990年4月11日に申請し,1992年12月15日に成立した。EEPROMの読み書き,および削除の仕組みと回路を向上するための技術に関するもの。

 またSanDisk社は,STMicroelectronic社の14件の特許が同社によって侵害されておらず,無効であることを事実確認するよう裁判所に求めている。

 SanDisk社知的資産担当最高責任者のE. Earle Thompson氏は,「ITCは1997年に,当社が韓国のSamsungを相手取って起こした訴訟において,5,172,338特許の有効性を認めた。今回の措置は,知的財産権の尊重を保証するための当社戦略に沿ったものだ」と述べた。

 SanDisk社は提訴と同時に,米国際貿易委員会(ITC)に申し立てを行い,STMicroelectronics社およびその子会社が製造し,米国で販売しているNANDフラッシュ・メモリーがSanDisk社の5,172,338特許を侵害しているか調査すること,さらに米国内でのNANDチップ販売の差し止めをSTMicroelectronics社に命じることを要求した。

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