ソニーの米国法人Sony Electronicsが,アナログ・ビデオ入力を持ち,USBでパソコンにも接続可能なCD/DVD書き込み装置を米国時間10月12日に発表した。製品名は「DVDirect」(読み方は「DVD Direct」)。ビデオ・テープの映像をDVDメディアに記録できるほか,パソコン用DVDドライブとしても使える。11月に出荷を開始する予定。予想小売価格は約300ドル。

 アナログ入力を介してビデオ・カメラやビデオ・デッキに接続すると,テープの映像をDVDメディアに記録し,家庭用DVDプレーヤやパソコンのDVDドライブで再生できる。現在市販されているパソコン用CD/DVD書き込み装置と違い,キャプチャ・カードやパソコンを使わずにアナログ映像を直接取り込み,ハードウエアによるMPEG-2エンコーディングを行う。また,パソコンに接続してオーサリング・ソフトウエアを使えば,好みのコンテンツを集めたCDやDVDの作成も可能となる。

 アナログ入力を使用する場合,2層DVD+R DLメディア1枚に最大12時間,1層のDVD+RまたはDVD+RWメディア1枚に最大6時間の映像を記録できる。記録形式はDVD+Video Recording(DVD+VR)で,自動的にチャプタ分割を行う。入力端子は,コンポジット・ビデオ×1,Sビデオ×1,アナログ音声(2ch)×1。

 パソコンにはUSB 2.0で接続する。DVD+Rには最大16倍速で書き込み可能なので,1枚を6分で処理できる。片面2層DVDメディアには,最大4時間分の映像(ビット・レート4.7MbpsのMPEG-2)や,最大8.5Gバイトのデータが入る。そのほかのメディアに対する書き込み速度は,DVD+RWが4倍速,DVD-RWが4倍速,CD-Rが48倍速,CD-RWは24倍速。

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