米Hewlett-Packard(HP)は,通信事業向けに包括的なフレームワーク「Advanced Open Telecom Platform(AOTP)」の構想を米国時間10月7日に発表した。AOTPは,ネットワークとサービス・プロバイダ向けに,通信事業の環境における要件を満たすためにHP社のスタンダードをベースとする技術をデータ,メディア・ネットワークに組み込むもの。ハードウエア,ソフトウエア以外にも関連サービスなどを提供する。

 AOTP構想の下,HP社とネットワーク機器プロバイダは,モジュラ型のソリューションを構築できる。そのため,通信事業者は,コストとリスクを抑えながらニーズに応した技術を迅速に利用できるようになるという。

 AOTPは,商用,またキャリア級のプラットフォーム(ラックマウント,ブレード,カスタム)をハードウエアの基盤とする。同フレームワークには,OSとしてキャリア級のLinuxやMicrosoft Windows,UNIX,NonStop,また「HP OpenCall」,「OpenView」,SAF対応の管理ソフトなどの通信ネットワーク・ソフトを組み込むことができる。また,プラットフォームのテスティング,評価,コンサルティング,統合サービス,グローバルな販売,顧客サポートも提供する。

 同社は,AOTPを実現させるための投資の一部として,通信事業に特化した新しいブレード・サーバー「Advanced Telecom Computing Architecture(AdvancedTCA)」の投入も計画している。同製品は,Intelプロセサを採用し,OSはLinuxが推奨される。

 「『HP AOTP』は,HP社の製品,専門知識と主要パートナを単一のプログラムにまとめたものであり,機器プロバイダと通信事業者に大規模なビジネス価値を提供する」(同社Network and Service Provider Business事業部門Sebastiano Tevarotto氏)

 HP AOTPに関する情報は,同社WWWサイトに記載されている。

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