米Eastman Kodakと米Sun Microsystemsは,両社間で争われていた特許侵害訴訟について和解合意に達したことを,米国時間10月7日に発表した。Sun社は現金9200万ドルをKodak社に支払う。

 Kodak社は,同社の特許をSun社が侵害しているとして2002年2月に提訴。ニューヨーク州西部連邦地方裁判所は2004年10月1日に,Sun社がKodak社の保有する3件の特許を侵害したとする判決を下している。ちなみに米メディアの報道(CNET News.com)によると,Kodak社は10億ドル以上の損害賠償を請求していた。

 Sun社は和解金を支払い,Java技術に関わるKodak社のすべての特許,ならびに,訴訟対象となったKodak社のすべての特許のライセンスを取得する。Sun社は,「(同社が特許を侵害したという)Kodak社の主張を否定も肯定もしない」と述べている。「和解は,当社が自社の製品と知的財産に責任を持つということを世界の顧客に確信してもらうため」(Sun社)

 Sun社社長兼COOのJonathan Schwartz氏は,「当社はこの厳しい訴訟を過去のものとし,株主,顧客,社員にとって最大の利益となる決断を下し,インターネットとそこに身を置く当社の発展に向けた将来の活動に注力することを望んでいる」と語った。

 「勝利を得たこの係争は,当社の知的財産と権利を守るためのものだった。裁判所が当社の重要な特許を認めてくれたことに満足している。また,今後Sun社といっそう生産的な関係を築き,引き続き協力し合うことを期待する」(Kodak社上級副社長のWilly Shih氏)

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[発表資料(Sun社のプレス・リリース)]
[発表資料(Kodak社のプレス・リリース)]