米Computer Associates International(CA)は,セキュリティ・ソフトウエアを手掛ける米Netegrityを現金約4億3000万ドルで買収する。CA社は両社が最終合意に達したことを,米国時間10月6日に発表した。手続きは規制当局とNetegrity社の株主の承認を経て,90日以内に完了する見通し。

 Netegrity社は,Web/企業アプリケーション向けのアクセス管理ソフト「SiteMinder」のをはじめ,Webサービスのためのポリシー・ベースのアクセス管理ソフト「TransactionMinder」,ロール・ベースのユーザー/アクセス管理ソフト「IdentityMinder Web Edition」,企業情報システムや物理的情報リソースへのIDベースのアクセスを管理するプロビジョニング・ソフト「IdentityMinder eProvision」などを手掛けている。

 CA社eTrust Solutions部門担当執行副社長のRuss Artzt氏は,「安全なネットワーク環境を実現するには,アクセス管理が不可欠だ。Netegrity社は,エクストラネットのアクセス管理に関してリーダー的な立場にあるほか,新興市場のプロビジョニング分野でも重要な役割を果たしている」と説明した。

 また,CA社COOのJeff Clarke氏は,「Netegrity社の利益予測を考慮した上で,妥当と思われる買収金額を提示した。この買収によって,セキュリティ管理分野における当社の優位をより強固にできる」と述べた。

 Netegrity社の業務はCA社のeTrust Identity and Access Managementグループに統合する。また,Netegrity社の社員約400人の大半は,CA社の傘下に入る。

 またCA社は同日,2005年会計年度第2四半期(2004年7~9月期)決算の速報値を発表した。売上高は事前予測である8億3000万~8億5000万ドルの範囲内,あるいはそれを上回る見通し。GAAPベースの1株当たり損失が約23セントになる見込み。また,営業利益はアナリスト予想の1株当たり16セント,もしくはそれ以上とみる。CA社は営業利益が1株当たり15~17セントになると見込んでいた。

◎関連記事
米CAが人員削減,ほぼすべての部門を対象に従業員800人を解雇へ 
米CA,アンチスパイウエア・ベンダーの米PestPatrolを買収
CAの2003年1月~3月期決算,売上高8億100万ドルで「事前予測を上まわる」
「評価の高いセキュリティ・ベンダーは米Netegrityや米Symantecなど」,米調査
米NetegrityがWebサイト用セキュリティ管理ソフトで日本進出
「セキュリティ管理サービス市場は年平均25.4%で成長,2005年に22億ドル規模へ」,米IDC
2004年のセキュリティ・ソフト世界市場は110億ドル超規模--米IDCの調査から
「米国ではより厳しいセキュリティ手段の導入を希望する従業員が多い」,米社の調査

[発表資料(1)へ]
[発表資料(2)へ]