米Intelは米国時間10月4日,同社の開発者向けソフトウエアを64ビット拡張技術「Extended Memory 64 Technology(EM64T)」に対応させたことを発表した。「64ビット・アプリケーションの開発,分析,最適化を簡単かつ短期間に行えるようにする」(同社)。WindowsとLinuxをサポートし,「Xeon」あるいは「Pentium 4」搭載のサーバーおよびワークステーションで使用可能。

 今回,EM64T対応となったのは,「Intel Integrated Performance Primitives」「Intel VTune Performance Analyzers」「Intel Math Kernel Library」と各種コンパイラ。将来的には,EM64Tに対応したIntelベースのパソコンでも使用できるようにする。

 Intel社Software Products部門担当ジェネラル・マネージャのJonathan Khazam氏は,「32ビット・コードを64ビット・コードに書き換えるのは,簡単な作業ではない。EM64T対応アプリケーションの開発を迅速化し,アプリケーション性能を向上するソフトウエアの提供を通じて,開発者を支援する」と説明した。

 またIntel社は,「Intel C++ Compiler 8.1 for Linux」の機能強化も発表した。Linuxの統合開発環境(IDE)である「Eclipse」のほか,「Intel 32-bit C++ Compiler」と利用できる「C Developers Toolkit」を追加した。また,同社の「Hyper-Threading」技術を最大限に活用したマルチスレッド・アプリケーションを開発できるように,スレッド化とスレッド対応機能を向上させた。

 各ソフトウエアの希望小売価格は次の通り。

・「IIntel C++ Compilers 8.1 for Windows」が399ドル
・Intel C++ Compilers 8.1 for Linuxが399ドル
・「Intel Visual Fortran Compiler 8.1 for Windows」Professional版が1399ドル
・「Intel Visual Fortran Compiler 8.1 for Windows」Standard版が499ドル
・「Intel Visual Fortran Compiler 8.1 for Linux」が699ドル
・Intel Integrated Performance Primitivesが199ドル
・Intel Math Kernel Libraryが399ドル
・Intel VTune Performance Analyzersが699ドル。

 EM64T対応のIntel VTune Performance Analyzersは年内にリリースする予定。それ以外のソフトウエアは直ちに利用可能。

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