米Microsoftは,ポイント・オブ・サービス(POS)システム向けのソフトウエア・プラットフォーム「Windows Embedded for Point of Service」を出荷する計画を米国時間10月4日に発表した。同製品は,小売り,サービス業界において,POSシステムの導入,使用,管理の簡略化を狙うもの。プラグ・アンド・プレイ機能に対応しており,小売り用の周辺機器の導入,管理が簡単になるという。

 同社によれば,業界からスキャナ,レシート・プリンタ,現金用引き出し,バーコード・リーダーといった小売用周辺機器の統合,管理にはコストと時間がかかる,というフィードバックが寄せられている。同製品では,その対策としてプラグ・アンド・プレイ機能を採用した。

 同社は同日,修正プログラム「Service Pack 2」適用済みの組み込み機器向けOS「Windows XP Embedded with Service Pack 2(SP2)」のプレビュー版を発表している。POS向けWindowsは,この新しい組み込み機器向けWindowsをベースとして小売業界向けに最適化している。POSの信頼性,セキュリティを高め,POSシステムのライフサイクル・コストの低下を図っている。

 現在,Microsoft社の開発プログラムの一環として,米Fujitsu Transaction Solutions,米Micros Systems,セイコー・エプソン,ソリマチ技研を含め30社を超えるメーカーが同製品に対応する機器の開発を手がけているという。

 Windows Embedded for Point of Serviceは,2005年前半にWindows Embeddedパートナを通じてデバイス製造業者とエンド・カスタマに提供される。同製品と同日発表されたWindows XP Embedded with SP2の詳細は,同社WWWサイトに記載されている。

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