米Amazon.comは米国時間10月4日,Webサイト運営者や開発者向けに「Alexa Web Information Service(AWIS)」のベータ版と,「E-Commerce Service 4.0(ECS 4.0)」を発表した。いずれも,同社のアフィリエイト・プログラム参加者を想定したWebサービス。AWISは,米Alexa Internetが収集したWebサイト情報へのアクセスを提供するというもの。また,「Amazon Web Services 3.0」のアップデート版となるECS 4.0では,Amazon.com社の技術プラットフォームと商品データに,容易にアクセスできるようにする。

 Webサイトの開発者はAWISを利用して,特定サイトのトラフィック,読み込みに要する時間,アダルト関連コンテンツの有無,関連リンクなどを知ることができる。また,カテゴリ別に人気の高いWebサイトや,特定のキーワードと合致するWebサイトのリストを閲覧できる。Amazon.com社によると,Alexa社が所有するデータ量は,「40億を超えるWebページをクロールして収集したデータが100テラバイト以上」。AWISは,正式版のリリースまで無償で利用できる。

 ECS 4.0では,同社サイトの全製品カテゴリに関して,製品データ,顧客レビュー,製品画像へのアクセスを提供する。さらに,ブランド名,価格,カテゴリなどを指定して検索できる「Advanced Search」機能や,ウィッシュリストを検索する「Wish List Search」機能も提供する。

 「当社が新しいWebサービスを発表するたびに,開発者はAmazon.comの売上げ増に貢献する革新的な利用方法を考え出している。ECS 4.0とAWISなど,当社サイトが利用する技術の公開によって,開発者が当社の技術やデータを活用したアプリケーションを開発できるようにする」(Amazon.com社 Web Services担当副社長のAndy Jassy氏)

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