米Hewlett-Packard(HP)とフィンランドNokiaは,2004年2月に発表した了解覚書(Memorandum of Understanding:MOU)に正式署名し,世界規模のITアウトソーシング・サービス契約を結んだ。HP社が米国時間9月29日に明らかにしたもの。契約期間は5年で,年額約1億ドル相当の規模という。

 両社は,2001年9月にITサービスで提携しており,この契約により期限を最大5年延長する。HP社がNokia社のITインフラおよび運用を世界規模で管理し,5万1000人の従業員が対象になる。

 今後HP社は,Nokia社のIT環境をサービス・ベース・モデルに移行させ,コスト削減と同時に,多種多様な業務上の要件に合致するサービスを提供していく。同モデルはHP社の大企業向けユーティリティ・コンピューティング戦略「Adaptive Enterprise」をベースとする。

 「この契約は当社のコラボレーション戦略を反映するもので,非中核IT業務の効率向上に大きく貢献する」(Nokia社CIO兼ビジネス・インフラ担当上級副社長のMikko Kosonen氏)

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