米Sun Microsystemsは米国時間9月27日に,無線ICタグ(RFID)への新たな取り組みについて発表した。Sun社のRFID製品やリソースを,同社のパートナ企業開発支援プログラム「iForce Partner Program」向けに提供する。

 iForceパートナに提供する主要製品の一つは,「Java System RFID Software Toolkit」。同ツールキットにより,RFIDリーダーなどのデバイスを,RFID管理ソフトウエア「Java System RFID Software」とやり取り可能にするためのアダプタを容易に作成することができる。

 「iForceパートナのRFIDに関するナレッジ共有,技術的解釈,ソリューション展開,需要喚起を促進する。独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV),独立系ハードウエア・ベンダー(IHV),システム・インテグレータ(SI)などは,顧客の要求に合った効果的なRFID戦略を立て,実践することができる」(Sun社)

 また,iForceパートナはJava System RFID Software関連の開発と販売に必要な最新ニュース,ドキュメント,ソフトウエア・ダウンロード,ツールキットにもアクセスできる。Sun社のテスト・センター「RFID Test Centers」を利用してパイロット・プログラムを実施することも可能。

 そのほか,Sun社はインフラ・プロバイダの社SIS TechnologiesおよびERPプロバイダの米SSA Globalと協力し,RFIDウエアハウス管理ソリューションの開発に取り組んでいるという。SSA Global社の全製品をRFID対応にする「SSA RFID」を主軸とし,Java System RFID Softwareと連携させる。導入は,SIS Technologies社のインフラ統合サービスを通じて行う。「製造および流通業者が,RFID技術で在庫追跡および管理を自動化し,コスト削減と作業効率向上を実現できるようにする」(Sun社)

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