米Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)は,同社のインスタント・メッセージング(IM)サービス「AOL Instant Messenger(AIM)」対応の携帯電話機用クライアント・ソフトウエア開発を支援するため,開発者向けプログラム「AOL Mobile Developer Program」を開始する。AOL社が米国時間9月27日に明らかにしたもの。既に韓国LG Electronics,米Motorola,韓国Samsung Electronicsの米国子会社Samsung Telecommunications America,ドイツSiemensといったメーカーと,携帯機器向けIMソリューションを開発するOZ社が参加している。

 同プログラムの目的は,使用している機器/サービス/プロバイダ/ネットワーク/地域などにかかわらず,携帯電話機でIMサービスを利用可能とすること。モバイル通信の業界団体Open Mobile Alliance(OMA)が策定するIM/プレゼンス・サービス(IMPS)向けオープン仕様,Wireless Villageを採用する。「同プログラム参加企業が提供する製品は,初のWireless Village対応商用製品を広く提供することになる」(AOL社)

 AOL社は同プログラムを通し,インタフェース・ガイドラインやブランド展開用資料,機能仕様書などを含む「AOL Client Certification Kit」を提供する。OMAクライアント・サーバー・プロトコルであるIMPS version 1.1および1.2対応のゲートウエイ・サーバーにアクセスできる環境を用意するとともに,開発作業の支援と迅速な検査を行い,携帯電話機向けAIMクライアントの認定にかかる期間を短縮する。

 AOL社が同プログラムに基づいて開発を許可しているOMA対応AIMクライアント搭載機器などは以下の通り。

・LG Electronics社:
 L1200,C1300,G4015,L1400

・Motorola社:
 V180,V220,V400,V600,A630

・Samsung Telecommunications社:
 E315,E317,X427M,C207

・Siemens社:
 一部のCおよびSクラス製品

・OZ社:
 さまざまな携帯電話機に組み込み可能,または初期導入されているJavaベースのAIMクライアント

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