米QUALCOMMは,米Microsoftから「Microsoft Windows Media」技術のライセンス供与を受け,携帯電話機向けビデオ・デコーダ技術「Qtv」に「Windows Media Audio(WMA)」「同Video(WMV)」用コーデックを組み込む。両社が米国時間9月23日に明らかにしたもの。QUALCOMM社は同Qtv技術を,まずWCDMAおよびCDMA2000 1x EV-DO対応チップセット「Mobile Station Modem(MSM)」系列の製品「MSM6250」「MSM6500」「MSM6550」に適用し,2005年第1四半期に利用可能とする。

 Qtv技術は,ソフトウエアによるビデオ・デコーダ。携帯機器でマルチメディア・コンテンツのストリーミング,ダウンロード,再生が行える。QtvにMicrosoft社のコーデックを組み込むことで,携帯電話機などでWMAとWMVの再生が可能となる。

 「MSMでWindows Mediaコーデックの処理速度が上がるだけでなく,消費電力が減り,携帯電話機の使い勝手が向上する。メーカーは,マルチメディア機能が豊富な無線端末を迅速に市場投入できるようになる」(両社)

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