米Verizon Communicationsは米国時間9月21日,電子メール,ボイスメール,電話によるコミュニケーションなどを集中管理するサービス「iobi Home」の提供を,同日より開始すると発表した。インターネット,公衆電話網,パソコンを連携させ,「場所を選ばすにコミュニケーションを管理できるようにする」(同社)。

 Iobi Homeは,専用ソフトウエア,Webポータル,電話を介して利用する。例えば専用ソフトウエアを使用する場合,パソコン画面で電話やボイスメールの発信元を確認できる。また,着信通話を別の番号やボイスメールにリアルタイムで転送したり,発信元の所在地を地図上で表示させることも可能。番号通知機能を利用して,着信番号をアドレスブックに保存できるほか,発信元の所在地をポップアップ式の地図で表示できる。さらに,ボイスメールを再生したり,音声ファイルとして電子メールに添付して転送できる。

 また,通話履歴表示,アドレスブック,カレンダ,番号案内,天気予報の常時表示といった機能を備え,テキスト・メッセージングと電子メールに対応する。同サービスでは,音声認識技術を採用しているため,電話を使用して機能の大半にアクセスできるという。

 同社によると,「広帯域接続ユーザーだけでなく,ダイヤルアップ接続を行うユーザーも同サービスの恩恵を受けられる」。

 Iobi Homeは,同社の家庭向け電話サービス利用者に月額7.95ドルで提供する。サービス対象エリアは,米国北東部のマサチューセッツ,ロードアイランド,ニューハンプシャー,バーモント,メインの5州だが,「順次提供エリアを拡大する予定」(同社)。また年内に,企業を対象とした強化版サービス「iobi Professional」を開始するほか,大企業向けに「iobi Enterprise」も提供する計画だ。

 「Iobi Homeは,家庭の電話,携帯電話,電子メール,テキスト・メッセージング,ボイスメール,インターネットなど,さまざまな通信手段のコントロール・パネルの役割を果たす。今日を境に,あらゆるコミュニケーション手段を利用するユーザーのライフスタイルが変わるだろう」(Verizon Communications社Retail Marketsグループ担当社長のBob Ingalls氏)

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