米Ask Jeeves社は,同社の検索エンジン「Ask.com」のアップデートを米国時間9月21日に発表した。検索をパーソナライズする「MyJeeves」機能,検索の範囲を縮小してより関連性のある検索結果を導くローカルの検索機能,次世代の検索技術「Teoma 3.0」などが加えられた。また,同検索サイトのキャラクタであるバトラーも若返り,よりスマートで健康的になって再登場した。

 検索をパーソナライズできるMyJeevesサービスは無償で利用できる。ユーザーが実行した検索履歴を保存して,フォルダへの分類,注釈付け,印刷,電子メールによる共有が容易にできる。同サービスを利用するために,登録,ソフトウエアのインストール,設定などを行なう必要はない。

 Ask Jeevesで検索を実施すると,検索結果の横に「Save」ボタンが表示される。このボタンをクリックすると,その結果がMyJeevesに保存される。ユーザーは,検索履歴内の検索とともに,自分がそれぞれの検索結果に対して追加したコメントも検索できる。

 同サービスの登録ユーザーになった場合には,パスワードを使ってどこからでも自分のMyJeevesにアクセスできるようになる。また,Webドキュメント向けに利用できるストレージも大きくなる。また,登録したユーザーの検索キーワードは自動的に保存されるようになる。登録には利用できる電子メール・アドレスとパスワードが必要。

 8月に発表したCitysearch社との提携により,新しいローカルの検索機能では,200万件を超えるエディトリアル,ユーザー・コメントと評価を含め,地域のレストランや商店の詳しい情報が検索できるようになった。また,従来の天気,映画などの地域情報に新製品の情報が追加された。

 Ask Jeevesでは,Teomaのアルゴリズム「Subject-Specific Popularity(SSP)」を採用している。SSPは,検索ワードと同一テーマを扱うWWWサイトのグループを抽出し,そのグループ中でリンクを評価してさらに複雑な順位決定処理を行なうことにより,サイトを適合度順に並び替えて表示するもの。SSPによって,より質の高い検索結果を得ることができるという。Teoma 3.0では,アルゴリズムの改良により,より新しい情報の収集が可能になった。

 ちなみに,米Amazon.com子会社の米A9.comも検索履歴などパーソナル化が可能な検索サイト「A9.com」を9月15日に発表している。

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