米Standard & Poor'sは,データ・ストレージ市場(ディスク・システム,コンポーネント,テープ,サービス,ソフトウエア)に関する調査結果を米国時間9月20日に発表した。それによると,2004年における同市場の売上高は,約5%増加する見込み。「企業におけるデータ・ストレージの優先度は高まっており,企業がデータ・ストレージ関連に当てるIT予算の割合は,今後増えていくだろう」(同社)

 調査は,iSCSIおよびシリアルATAなどの新興技術,ストレージの分散化,ネットワーク・ストレージへの移行や,業界大手(米Brocade Communications Systems,米EMC,米QLogicなど)の動きなど,データ・ストレージ市場の最新動向を取り上げている。

 Standard & Poor's社Equity Research Service部門アナリストのRichard Stice氏は「データ・ストレージ市場は,2002年以降,構造が変化しており,データの管理と構成に重点が置かれるようになっている」と説明する。「既存のIT資産をうまく活用したいという企業のニーズを考えると,これは賢明な動きだ。データ・ストレージ企業は,これらの機能の重要性を明確に打ち出していることから,新たな業界成長の道が開けるだろう」(同氏)

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