米Microsoftは米国時間9月20日に,世界各国の政府機関に向けたソース・コード公開プログラム「Government Security Program(GSP)」の拡大について発表した。同社のオフィス・スイート「Office 2003」を同プログラムの対象に追加し,Government Shared Source Licenseのもと,Office 2003に関する技術情報やソース・コードへのアクセスを提供する。

 GSPは,Microsoft社が2003年1月に立ち上げたプログラムで,同社の他のソース・コード開示プログラムと異なり,政府機関のセキュリティ対策に特化する。参加機関に無償でWindowsの技術情報を提供し,「高度なセキュリティ技術を適切に装備したコンピューティング・インフラの構築と導入を支援する」(Microsoft社)。

 また参加機関は,ワシントン州レドモンドにあるMicrosoft社の開発施設を訪問し,Windowsソース・コードの開発,テスト,導入などさまざまなプロセスを調査したり,進行中のプロジェクトや将来のプロジェクトについて専門家と議論を交わし,Microsoft社のスタッフに直接意見を述べたりすることができる。

 GSPではこれまで,「Windows 2000」「同XP」「同Server 2003」「同CE」のソース・コード開示を行っている。Microsoft社によると,オーストラリア,中国,ノルウェー,ロシア,スペイン,英国など30カ国以上の政府機関が同プログラムに参加しているという。

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