米Microsoftは米国時間9月20日,ディスク・ベースのバックアップおよびリカバリに向けたサーバー製品「Data Protection Server(DPS)」を発表した。リリースは2005年後半になる見通し。「バックアップとリカバリを簡易化できる低価格製品の提供を通して,拡大しつつあるバックアップ/リカバリ分野に参入する」(Microsoft社)としている。

 DPSは,IT管理者が「Active Directory」「Windows Server 2003」「Windows Storage Server 2003」といった既存のWindowsサーバー製品を利用して,迅速かつ信頼性の高い方法でデータを回復できるようにする。また,ITインフラに影響を与えることなく,データを効率的にバックアップできるという。さらに,Windows Server 2003に搭載のバックアップ機能「Volume Shadow Copy Service(VSS)」を基盤とし,現在開発中であるバックアップ・インタフェースを使えば,テープを利用したバックアップ・システムとの連携も可能になる。

 同社によると,OEM,独立ソフトウエア・ベンダー(ISV),独立ハードウエア・ベンダー(IHV)など,20を超えるストレージ関連企業がDPSへのサポートを表明したという。

 Microsoft社Windows Server部門担当上級副社長のBob Muglia氏は,「多くの企業は,データのバックアップとリカバリに手間と時間がかかり過ぎると感じていた。また,ミッション・クリティカルなデータの増加と,政府規制によって,バックアップとリカバリ作業の負担が増大している」と説明する。「DPSが業界の全面的なサポートを得ることができたのは,これまで何時間もかかっていたリカバリ時間を大幅に短縮し,ストレージ・インフラの管理費用を削減できる製品であるからに他ならない」(同氏)

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