米IDCは米国時間9月15日,中小企業によるITサービスの利用状況と今後の展望について調査した結果を発表した。それによると,中小企業が現在最も利用しているITサービスはWebホスティング,ネットワーキング,ネットワーク・セキュリティ・サービスである。また,今後導入したいITサービスは,インフラ関連サービスであることが分かった。

 調査は,社員数が20~999人の中小企業550社を対象に実施したもの。なおIDCでは,社員数20~99人を小企業,100~999人を中企業と定義している。

 現在,中小企業によるITサービスの利用率は大企業と比べ低いものの,中小企業はITサービスの利用に強い関心を持っており,より具体的な導入計画を立てているという。IDC,Worldwide Services担当副社長のRebecca Segal氏によると,「中小企業が,米国のITサービス市場で占める割合は,今後5年間で22%から28%まで成長する」(同氏)見通しだ。

 IDC,Small/Medium Business Research部門担当副社長のRay Boggs氏は,「とりわけ社員数が100~999人の中企業はちょうど良い技術を見つけられずにいる」と述べる。「小企業向けのソリューションは役不足だが,大企業向け製品を導入する準備は整っていない。中企業が必要としているのは,柔軟なITサービスだ」(同氏)

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