フィンランドのNokiaは,SDカードの業界団体SD Card Association(SDA)に参加するとともに,同社製品でSDメモリー・カードを使用するためのライセンス合意に調印した。Nokia社が現地時間9月14日に明らかにしたもの。

 SDメモリー・カードはフラッシュ・メモリーを使ったメモリー・カードの一種で,大きさは郵便切手ほど。松下電器産業,米SanDisk,東芝が2000年に設立したSDAで標準化やライセンス管理を行っており,現在700社以上が参加している。

 「SDメモリー・カードは,携帯電話機,デジタル・カメラ,ビデオ・カメラ,PDA,プリンタ,パソコン,テレビ,その他家電品に普及している。そのため,当社製品用の取り外し可能メモリーとして,重要なオプションになる」(Nokia社)

 同社は,携帯電話機に現在採用しているMultiMediaCard(MMC)の対応も継続する。「MMCとSDカードには,それぞれ利点がある。MMCは携帯電話機向けに設計されており,オープンな標準をベースにしているのでロイヤルティ・フリーで利用できる。SDカードは世界中で普及していて,さまざまなSDカード対応機器とのデジタル・コンテンツ交換に使いやすい。さらに,モバイル機器でSDカードの利用を求めるユーザーも増えている」(Nokia社技術マーケティング担当副社長のTimo Poikolainen氏)

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