米IDCは,2004年第2四半期の世界ストレージ・ソフトウエア市場に関する調査結果を米国時間9月13日に発表した。それによると,同市場の売上高は18億5000万ドルで,前年同期から16.9%増加した。「ストレージ・リソース管理ソフトウエアの需要急増が市場をけん引した」(IDC)

 カテゴリ別にみると,ストレージ・リソース管理ソフトウエアが前年同期と比べて30%以上増加し,市場全体のうち最も大きな割合を占めた。ストレージ複製ソフトウエアとファイル・システム・ソフトウエアもそれぞれ同13.5%と18.5%成長した。

 「効果的なストレージ・リソース管理は,あらゆる規模の会社にとって,ストレージ・インフラの高い信頼性と可用性を実現するための土台となる。顧客が,より大規模で複雑なストレージ・ネットワークを必要とするようになったことが,ストレージ・リソース管理ソフトウエアの大幅な成長につながった」(IDC,Storage Software部門リサーチ・ディレクタのBill North氏)

 ベンダー別でみたばあい,首位は米EMC,第2位は米Veritasで,それぞれ売上高が前年同期比30.5%増,23.4%増となった。第3位の米IBMは同3.0%減少,第5位の米Computer Associatesは同13.3%減少した。

■2004年第2四半期における世界ストレージ・ソフト市場のベンダー別売上高
(単位:100万ドル)

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ベンダー          2004年Q2    市場    2003年Q2   市場    成長率
                   売上高    シェア    売上高  シェア
-----------------------------------------------------------------
EMC               $602      32.5%     $461     29.1%   30.5%
Veritas             $418      22.6%     $339     21.4%   23.4%
IBM                 $130       7.0%     $134      8.5%   -3.0%
Hewlett-Packard     $130       7.0%     $120      7.6%    8.8%
Computer Associates $123       6.6%     $142      8.9%  -13.3%
その他              $448      24.2%     $389     24.5%   15.3%

合計              $1,852     100.0%   $1,585    100.0%   16.9%
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出典:IDC

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