米Microsoftは米国時間9月13日に,小規模企業に属する開発者向けのアプリケーション開発環境「Visual Studio 2005 Standard Edition」を発表した。Windowsベースのアプリケーションや,Webおよびモバイル・アプリケーションの構築を手がける開発者に向ける。フロリダ州オーランドで開催中の開発者向けカンファレンス「VSLive!」で,同社Developer部門コーポレート・バイス・プレジデントのS. Somasegar氏が明らかにしたもの。

 Visual Studio 2005はStandard Editionのほか,プログラミング初心者向けの「Express」,プロフェッショナル向けの「Professional Edition」,チーム開発を想定したハイエンド向けの「Team System」を揃え,「あらゆるレベルの開発者のニーズに応える」(Microsoft社)。

 Visual Studio 2005 Standard Editionは,同Expressと同様の簡易性を保持しながら,より豊富な機能を備え,大規模なデータ駆動型Smart ClientやWebアプリケーションの開発が行える。「Visual Basic 6.0」ユーザーのスムーズな.NETフレームワークへの移行と,Web開発者の迅速なWebサイトおよびWebサービス構築を支援する。

 Visual Studio 2005 Standard Editionでは,.NET開発者を支援するための取り組み「Microsoft Visual Studio Industry Partner(VSIP)」に参加する200社以上が開発したアドイン・ツールやコンポーネントを利用できる。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,Visual Studio 2005 Standard Editionは2005年半ばに利用可能になる予定。

 またMicrosoft社は,Visual Studio 2005の「Beta 1 Refresh」版をMSDNメンバーとVSLive!出席者に配布することも明らかにした。Beta 1 Refresh版には,コラボレーションの統合管理ツールを提供する「Visual Studio 2005 Team Foundation」が含まれる。ちなみに,Visual Studio Expressのベータ版は,6月に配布を開始して以来,ダウンロード件数が36万件を超えたという。

 さらに同社は,開発者向けスイートの新版「Visual Studio .NET 2003 Special Edition」も発表した。「Visual Studio .NET 2003」「Windows Server 2003 Developer Edition」「SQL Server 2000 Developer Edition」から成る。

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