米Transmetaは,90nm版「Efficeon TM8800」の限定的な生産に着手し,一部顧客向け出荷を2004年9月初めに開始した。Transmeta社が米国時間9月10日に明らかにしたもの。

 90nmルールCMOSプロセスでの製造は,富士通電子デバイスビジネスグループのあきる野テクノロジ・センターで行っている。プロセスを微細化したことで,ダイの大きさが小さくなり,製造コストが安くなるという。「動作周波数は最大1.6GHzで,1.0GHzだった130nmルールの既存プロセサに比べ60%高速化できた」(Transmeta社社長兼CEOのMatthew R. Perry氏)

 さらに90nm版プロセサは,Windows XP SP2 with Advanced Securityのウイルス/ワーム対策「Data Execution Protection」と組み合わせて使う「AntiVirusNX」技術に対応している。これにより,ウイルス/ワームによるバッファ・オーバーフローの悪用をハードウエア・レベルで防止できる。

 また同社は同日,2004年第3四半期の業績見込みを下方修正した。第2四半期決算の発表時に800万~870万ドルの範囲としていた売上高の予測を,680万~750万ドルに引き下げる。

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[発表資料(その1)]
[発表資料(その2)]