米iSuppliは米国時間9月9日,世界半導体市場に関する予測分析について発表した。それによると,同市場の売上高は,2004年前半に前年同期と比べ31.4%急増したが,2004年後半は前年同期比20%増に減速する見通しだ。

 「2004年前半は,半導体の需要と供給が均衡しており,価格が安定していた。しかし,2004年後半に需要が後退し,値崩れが生じるため,2005年は成長が停滞する」(iSuppli社)

 2005年前半は,2004年後半と比べて2%未満の成長にとどまる。2005年後半は,前半より6%増収する見通しだが,その後の回復にはつながらない。2006年はDRAMが落ち込むため,前年と比べてわずか2%の増収となる。なお,iSuppli社は2005年の成長予測を,従来の前年比11.8%増から9.6%増に下方修正する。ちなみに2004年は前年比25.4%増となる見込み。

 半導体業界の急速な景気後退は,チップ価格の軟化と電子機器市場の減速によるもの。携帯電話やノート・パソコンの不振により,電子機器市場の成長率は,2004年の9.8%が2005年には5.8%に縮小するとみる。
 
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