米National Semiconductorが米国時間9月9日に,2005会計年度第1四半期(2004年6月~8月期)の決算を発表した。売上高は5億4800万ドルで,前年同期の4億2480万ドルに比べ29%増,前期の5億7100万ドルに比べ4%減。GAAP(会計原則)ベースの純利益は1億1770万ドル(1株当たり利益31セント)。前年同期は純利益2970万ドル(1株当たり利益8セント),前期は1株当たり利益24セントだった。

 粗利率は55%で,過去最高を記録。前年同期は47%,前期は54.4%だった。

 「夏のあいだ受注が予想を下回り,特に当社の販売チャネルで落ち込みが顕著だった。ただし,アナログ製品への注力が成果を上げ,需要が低迷する期間であるにもかかわらず粗利率を増やせた。大量に消費される利益率の高いアナログ製品への集中を継続した結果,当期の投下資本利益率(ROIC)は28%になった」(National Semiconductor社会長兼社長兼CEOのBrian L. Halla氏)

 受注額は前年同期比5%増だが,前期比では29%減。すべての地域で前期よりも受注が減少した。地域別にみた場合,欧州と日本の状況は全般的に米国とアジア太平洋地域より好調だった。

 同社は,今後の業績見通しについても明らかにした。それによると,2005会計年度第2四半期(2004年9月~11月期)の売上高は,前期比8~10%減の範囲と予測する。粗利率は51%前後と見込む。

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