英British Telecom(BT)のBT Broadcast Services(BTBS)社とルクセンブルクSES GLOBAL傘下のSES ASTRA社は,独立系衛星放送局向けにアップリンク・ソリューションの促進で長期的な契約を結んだ。両社が現地時間9月6日に明らかにした。

 同ソリューションは,ASTRIA社の東経19.2度衛星を利用するもの。契約により,BTBS社はマルチプレキシング,パリ,ロンドンからのアップリンクを含むパッケージの地上部門を担当し,SES ASTRA社は衛星部門を提供する。

 SES ASTRA社の東経19.2度衛星を利用した衛星システム「ASTRA Satellite System」により,欧州において1040万世帯が直接デジタル衛星放送を受信している。また,5790万世帯はケーブルを介してデジタル放送を受信している。両社の提携により,これらの視聴者をターゲットとして独立系の小規模な放送局も同システムを利用して放送が可能になる。

 同サービスは,SDビデオ,DVD,ASIオーディオ,非圧縮SDI,アナログ形式,MPEG-2に対応し,2Mビット/秒~33Mビット/秒の帯域幅を提供する。また,プレミアム・サービスとして,NTSCとPALの変換, 暗号,スマート・カード・ディストリビューション,認可,認可の解除といった条件付アクセス・ソリューションも提供する。

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