米Infonetics Researchは,2004年第2四半期における侵入検出/防止システム(IDS/IPS)の世界市場に関する調査結果を米国時間8月31日に発表した。それによると,当期の売上高は前期と比べて4%増加した。今後も引き続き成長し,2007年には9億7200万ドル規模に達する見込みだという。

 調査は,ネットワークおよびホスト・ベースのIDS/IPS製品に関して,北米,欧州/中東/アフリカ(EMEA),アジア太平洋,カリブ海地域および中南米(CALA)市場の予測分析を行ったもの。

 Infonetics Research社主席アナリストのJeff Wilson氏は「米Cisco Systemsと米Internet Security Systems(ISS)は,いずれもIDS/IPS製品の世界売上高で5分の1程度を握っており,首位の座をめぐって互角に戦っている」と説明する。「Cisco Systems社の当期売上高は前期からわずかに減少したものの,引き続きトップを維持した。ISS社はそれを僅差で追っている」(同氏)

 ネットワーク・ベースのIDS/IPS製品は,世界出荷台数が前期と比べて6%減少した。ただし,今後1年間で28%増加し,2007年まで堅調に伸びる見込み。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・カテゴリ別にみると,従来型ネットワーク・ベースのIDS製品が売上高全体の49%を占めた。次いで,ホスト・ベースのIDS/IPS製品が28%,インライン型ネットワーク・ベースのIDS/IPS製品が23%だった。

・地域別でみると,北米がIDS製品の総売上高の半分以上を占めた。第2位はEMEA(シェアは約5分の1),第3位はアジア太平洋地域,第4位がCALA。

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