米CMP Mediaが,米国の技術者と管理者の給与に関する調査結果を米国時間9月2日に発表した。それによると,2004年における平均給与は9万6400ドルで,前年の8万8900ドルに比べ8.4%増という。回答者の23%は「勤め先の企業が前年よりも人員を増やす」とみており,45%は「現在担当しているプロジェクトは人員不足」と答えた。

 調査から,技術者と管理者はアウトソーシングを最も懸念していることが分かった。「海外にアウトソーシングする業務が多くなった」と感じる人は64%おり,79%は「アウトソースした業務を評価する際にはより厳しい品質保証基準が必要」と主張している。

 「アウトソーシング業務の内容は変わりつつある。技術者は,米国外で行われる高度なソフトウエア/ハードウエア設計の比率が増えるとみている。回答者の半数はアウトソーシングで経費を削減できると認めているが,品質が向上したという意見はごくわずかだった」(CMP Media社が発行する技術業界向け週刊誌「EE Times」編集長のBrian Fuller氏)

 調査は,米国の技術者1464人以上と,欧州の技術者472人以上を対象に実施した。詳しい結果は,EE Times誌の8月20日特集号と,同誌のWebサイトに掲載している。

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