次世代光ディスク関連の業界団体Blu-ray Disc Association(BDA)と米Microsoftは,光ディスク規格Blu-ray Disc(BD)の読み出し専用仕様であるBD-ROM向けのビデオ・コーデックとして「VC-1」を採用する。Microsoft社が米国時間9月1日に明らかにしたもの。これにより,VC-1はBD-ROMの必須仕様となる。

 VC-1は,映画テレビ技術者協会(SMPTE)が標準化を進めているビデオ圧縮コーデック。映像の保存時には圧縮してサイズを小さくし,読み出し時に展開して元の映像を再生するための技術である。Microsoft社の「Windows Media Video 9」をベースとしている。

 「VC-1は,さまざまな高精細光ディスク・フォーマットにとって重要な要素技術の1つで,当社はBlu-rayフォーマットの必須圧縮技術として採用されたことを喜ばしく思う」(Microsoft社Windowsデジタル・メディア部門担当副社長のAmir Majidimehr氏)

 また同日BDAは,BD-ROM向けビデオ・コーデックとして,MPEG-4 AVC High Profileを採用することも明らかにした。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,BDAがVC-1採用を決めたことで,Blu-ray DiscプレーヤはVC-1,MPEG-4 AVC High Profile,各種MPEG-2コーデックへの対応が必要になったという。なおVC-1は,Blu-ray Discの対抗規格であるHD DVDフォーマットでも必須コーデックになっている。

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[発表資料(Microsoft社)]
[発表資料(BDA)]