米Microsoft，「次期Windows『Longhorn』の広範なリリースは2006年をめどに」

2004.08.30

　米Microsoftは米国時間8月27日，次期Windows「Longhorn」（開発コード名）のリリースについて，「2006年に広範な提供を行う」とする見通しを発表した。

　Longhornは，ユーザーの生産性を向上するほか，ソフトウエア開発における新機能を備え，セキュリティ面の大幅な強化を図るという。Microsoft社会長兼チーフ・ソフトウエア・アーキテクトのBill Gates氏は，「パフォーマンス，セキュリティ，信頼性で重要な進歩を遂げたLonghornを2006年に消費者に提供する。さらに，新しい魅力的なアプリケーション開発の加速化を支援する」と述べた。

　なおMicrosoft社Platforms Group部門バイス・プレジデントのJim Allchin氏は，「顧客企業，消費者，OEMが求めている機能を適切な時期に提供するためには，ある程度の妥協をしなければならなかった」と説明している。

　Windowsのストレージ・システム「WinFS」（開発コード名）は，Longhornクライアントのリリース時点で，ベータ・テストの段階となる見込み。

　米メディアの報道（CNET News.com）によると，Longhornはもともと，2004年に登場すると見られていた。リリースが延びていることで，パソコン販売の鈍化を懸念する声があがっているという。ただしGates氏は同メディアのインタビューで「実際にLonghornのリリース時期を明らかにしたのは今回が初めてだ」と述べている。

　さらに同社は2006年をめどに，「Avalon」と「Indigo」（ともに開発コード名）を含む，開発プラットフォーム「Windows WinFX」の主要技術を「Windows XP」と「Windows Server 2003」に組み込む計画についても明らかにした。

　Avalonは，革新的なユーザー・インタフェースを提供するプレゼンテーション・サブシステム。Indigoは，Webサービス指向のアーキテクチャに基づいたシステム間の連携を実現するコミュニケーション・サブシステムである。

　なお，サーバー版Longhornは従来通り，2007年のリリースを目指すとしている。