米IBMは,米テキサス州ヒューストンにIBM Deep Computing Capacity on Demand(DCCOD)センターを開設する計画を米国時間8月26日に明らかにした。同センターは,石油業界のニーズに応え,石油探査,原油生産に必要とされるスーパーコンピュータによる処理能力の提供を目的としている。ヒューストンのDCCODセンターは,米ニューヨーク州ポキプシー,フランスのモンペリエに次いで3カ所目となる。

 IBM社によれば,DCCODセンターを利用することにより,スーパーコンピュータ導入の資本支出や所有するための固定費用を望まない企業は,スーパーコンピューティングの処理能力を事業の必要性に応じて迅速に導入でき,料金もそれに応じて支払うことが可能になる。

 ヒューストンのDCCODセンターは,開設当初にXeon搭載のIBM xSeriesサーバーを521台を備える。その後も市場の需要に合わせて拡張させていくという。石油精製を手がける米Halliburtonの子会社であるLandmark Graphics社は,同センターの主要顧客として地震探査サービスとソフトウエアの提供を計画している。

 DCCODビジネス・モデルは,石油業界以外にもデジタル・アニメーション,バイオインフォマティクス研究企業,金融サービスといった業界や行政機関,国立研究所などをターゲットとしている。

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