米Intelは，モバイル技術「Intel Centrino」用の新型無線LANチップ「Intel PRO/Wireless 2915ABG Network Connection」を米国時間8月26日に発表した。これにより，Centrino対応パソコンでIEEE802.11a／b／gという3種類の無線LAN規格の利用が可能となる。さらに，IEEE802.11i対応によるセキュリティ強化なども行った。
Intel PRO/Wireless 2915ABG Network Connectionは，Centrinoの構成要素の1つ。Intel Pentium MプロセサおよびIntel 855チップセットと組み合わせて使用する。従来のIEEE802.11b／gに加え，同aでの無線通信が可能。
IEEE802.11iにも対応し，「現在利用可能な最も高いレベルのセキュリティを提供する」（Intel社）。無線ネットワーク内でシングル・サインオンが使えるほか，セキュリティ機能を自動検出／選択するので，簡単にセキュリティ設定が行えるという。暗号化方式は，WPAとWEPの2種類。将来WPA2にも対応する予定。
同無線LANチップとともに，同社は無線ネットワーク接続ソフトウエアの新版「Intel PROSet/Wireless Software version 9.0」も提供する。設定用のウィザードが付属し，トラブルシューティングや自動セキュリティ設定などの機能を備える。利用可能なネットワークを検出／表示する機能と，プロファイル管理機能により，「家庭，職場，外出先など異なるネットワーク環境での接続が簡単になる」（同社）。
Intel PRO/Wireless 2915ABG Network Connectionの1万個ロット時の単価は27ドル。対応ノート・パソコンは，9月より利用可能になると見込む。
米メディアの報道（CNET News.com）によると，Intel社は同無線LANチップを開発コード名「Calexico 2」で2004年7月からサンプル出荷していたという。
◎関連記事
■米Intel，低電圧版／超低電圧版「Pentium M」「Celeron M」4製品を発表
■米Intel，1.50GHz／1.60GHzの低価格版「Pentium M」プロセサを発表
■米Intelが第2世代「Pentium M」を出荷開始，「既存プロセサに比べ17％性能アップ」
■米Intel，将来版Pentium M，Centrino，新ノートPCコンセプト・モデルなどを発表
■「2004年Q2の企業向け無線LAN市場，売上高は前期比21％増」，米調査
■「ノートPCへの無線ネット普及率は2006年に37％，仕事の満足度に影響」
■米国のモバイル通信，「2007年にWi-Fiユーザー数が3Gユーザー数を上回る」，米調査
■Wi-Fiアライアンス，新セキュリティ方式「WPA」をデモへ
[発表資料へ]
