米ForeSee Resultsが米国時間8月24日,2004年第2四半期におけるWebサイトの顧客満足度について調査した結果を発表した。米国ユーザーのe-business企業に対する満足度を100ポイント満点の指数「American Customer Satisfaction Index(ACSI)」で示した場合,2004年第2四半期は72.5ポイントとなり,前年同期の71.4ポイントから上昇した。

 調査は,ForeSee Results社が米国の政府機関American Society for Quality(ASQ),ミシガン大学ビジネス・スクール,コンサルティング企業CFI Group社の協力により,e-business(オンライン販売,ポータル,金融サービス,オークション)のWebサイトのACSIを算出したもの。

 主な部門の平均をみると,検索エンジンが80ポイント,ニュース/情報サイトが75ポイント,ポータルが71ポイントだった。

 検索エンジン部門では,Googleが82ポイントを獲得して他社を圧倒。2位のAsk Jeevesは71ポイントでGoogleの後塵を拝しているが,2002年第2四半期の62ポイントから大幅に向上した。

 ForeSee Results社CEOのLarry Freed氏は,「Googleは検索エンジン部門の優等生だが,競争相手が他の検索エンジンだけとは限らない。将来は,Amazonなど,小売りサイトで検索機能を提供し,顧客から絶大な支持を得ている企業との競合を強いられるだろう」と予測する。

 また,同氏は「Webの世界が拡大するにつれ,検索エンジンに求められる水準も高くなる。より重要になるのは,どれだけの検索結果を短時間に提供できるかではなく,検索結果に優先順位をつける能力だ」と指摘する。

 ニュース/情報部門では,ABC,CNN,MSNBCの各社が74ポイント,NYTimesとUSA Todayがいずれも72ポイントを獲得した。昨年と比べ,各社のポイントに大きな変化はみられない。Freed氏によると,ニュース/情報サイトは,「どれも特色に欠け,他社との差別化ができていない」(同氏)。

 ポータル部門では,Yahoo!が78ポイント,MSNが75ポイント,AOLが67ポイントだった。Yahoo!とMSNは、サイトで提供する検索機能を強化していることから,Googleの強敵になることが予測される。「AOLは最下位でありながら,2004年第2四半期の56ポイントから目覚ましく向上している。コンテンツおよび他社との提携に力を入れたことが,起死回生に奏功したようだ」(同氏)

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