米Vonageと米Cisco Systems傘下のLinksysは米国時間8月24日に,VoIPサービスに関する提携を発表した。Linksys社は,Vonage社のブロードバンドVoIPサービスに対応したハードウエアをリリースする。「家庭や小規模企業のVoIPユーザーは,幅広い製品から,条件に合った装置を選ぶことができる」(両社)

 Linksys社が提供するルーターおよびアダプタは,「Phone Adapter with 2 Phone Ports(PAP2)」「Broadband Router with 2 Phone Ports(RT31P2)」「Wireless-G Router with 2 Phone Ports(WRT54GP2)」。「ブロードバンド接続を介した機能豊富な高品質テレフォニを,簡単に設定することが可能」(両社)

 PAP2とRT31P2は,ともに標準的な電話回線ポートを装備し,SIPをサポートする。ケーブルあるいはDSLと接続できる。Webベースの設定が可能で,着信番号表示,保留,ボイスメールなどの一般的な電話機能に対応する。

 RT31P2は10/100 BaseT Ethernetポートを内蔵し,ポート・フィルタリング,MACアドレス・フィルタリング,DMZホスティングといった高度なセキュリティ機能をサポートする。Universal Plug-and Playにも対応するほか,DHCPサーバーとしての機能も果たす。

 PAP2とRT31P2はただちに販売を開始する。無線対応のWRT54GP2は数週間以内にリリースする予定。

 またVonage社は,米NETGEARとも同様の提携を結んだことを,同日明らかにした。NETGEAR社は,米Texas InstrumentsのVoIPおよび無線LAN向けチップセットを搭載した802.11g対応無線ルーターを開発する。2004年10月に販売を開始する予定。無線ルーターに続いて,ポート2基を装備した有線アダプタ/ルーターもリリースする。

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[発表資料(1)]
[発表資料(2)]