米Cisco Systemsは,IP電話システム「Cisco IP Communications」と米MicrosoftのCRM製品「Microsoft Business Solutions Customer Relationship Management(Microsoft CRM)」を連携させるためのソフトウエア「Cisco Customer Relationship Management(CRM)Communications Connector」を,米国時間8月23日に発表した。「CRMとIP電話の密な運用を可能とし,顧客満足度や生産性の向上を図る中小企業向け製品」(Cisco社)

 両社は中小企業向けソリューション分野で提携しており,Cisco社がMicrosoft社の技術支援を受けて開発した。Microsoft社から初めて認定されたIP電話用アプリケーションであるという。

 Communications Connectorを利用すると,Cisco IP CommunicationsとMicrosoft CRMを特別なハードウエアを使わずデスクトップに統合できる。Microsoft OutlookやInternet Explorerのスケジュール/アドレス帳管理を行う主要クライアントとして動作するので,導入時に従業員向けトレーニングはほとんど必要ない。

 同ソフトウエアにより,Microsoft CRMのアドレス帳からクリックするだけで電話をかけられる。通話相手の電話番号や通話開始/終了時刻,通話時間の自動記録,初めて電話をかけてきた顧客のCRM用レコード作成などが行える。「IP電話とMicrosoft CRMを連携させることで,顧客サービスの改善と経費削減が可能となる」(Cisco社)

 Cisco社の認定チャネル・パートナは,Communications Connectorを無料で使用できる。

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