米Strategy AnalyticsのWireless Internet Applications(WIA)Service部門が,世界の携帯電話市場に関する調査結果を英国時間8月17日に発表した。それによると,2004年におけるモバイル・データ・サービスの売上高は約610億ドルで,これが2009年には1890億ドル強に拡大するという。そのうち,個人間のメッセージング・サービスが48%を占める。

 Strategy Analytics社は,同社が以前行った予測よりも同市場が大きくなるとみている。「市場拡大の理由はさまざまだが,高機能な携帯電話機の普及が予測より早いことが主な要因として挙げられる」(Strategy Analytics社上級アナリストのPhilip Taylor氏)

 携帯電話機で高度な機能が使われるようになる一方で,同社は「ショート・メッセージング・サービス(SMS)などの単純なテキスト・ベースのメッセージング・サービスが需要の多くを占める」と予測する。2009年時点で,データ・サービス市場の売上高の26%がこうしたテキスト・メッセージング・アプリケーションから発生するという。

 「着信音やダウンロード・ゲームなどのアプリケーションは,今後も多くの地域で売り上げを伸ばすはずだ。第3世代携帯電話機のユーザーが増えれば,ビデオおよびオーディオの情報提供サービスも次第に拡大する。エンターテインメント関連サービスの売上高は2009年に520億ドルになり,音楽/メディアとスポーツが2大分野になる」(世界無線市場グループ戦略分析担当副社長のDavid Kerr氏)

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